「浮世絵が印象派を生んだ」、と言うとエッ!と驚かれる方もいる。

この5年くらい僕は、カルチャーセンターや京大などでの講演で、「浮世絵が印象派を生んだ」ことを語り、ゴッホマティスにもつながる西洋美術の源流が、浮世絵に有ることを話してきました。始めインテリの人ほど疑わしそうな顔をされたんですが、この一年くらい、ようやく認知が広がってきました。また、関西ばかりでなく東京でそのことを語れ、との要望も多いことから、思い切って東京駅前の新丸ビルにある「京都大学東京オフィス」でシリーズの講演会を始めることにしました。もちろん単体でご参加頂けます。以下の画像は第1回のご案内です。

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17時~19時 東京駅前・新丸ビル10℉京都大学東京オフィス 参加費4,000円

ところで、われわれは絵画の見方や美術館のまわり方を、学校で教わることがまず無いので、多くの美術ファンは、年に何回か話題の企画展に出かけ自己流で絵を見て満足してしまって、あとは忘れてしまう、という事が多いのではないでしょうか。僕はそれは大変勿体ないと感じています。

美術史をちょっと知っておくだけで、絵を見る面白さも深さもウンと変わってきます。その入り口として僕がおすすめするのが、浮世絵と印象派なのです。ここを押さえておくと、西洋も東洋も両方が分かるようになるし、印象派が毀したルネサンスがどのような規範で出来ていたのかもわかります。そうするとルネサンスが発見しなおしたギリシャ美とは何であったかも自然と理解できるようになるのです。仔細な知識ではなく骨太な流れを感覚的につかんでおけば、どんな美術展が来ようが、海外旅行でどんな美術館に行こうが、戸惑うことなく面白さを堪能することができるようになります。

例えば上のゴッホの《タンギー爺さん》と歌麿ビードロを吹く女》が関係あるのかというと大ありなんです。広重とゴッホの関係も有名ですし、北斎は西洋美術に深刻といってもいい大きな影響を与えています。その辺をシリーズで解説していきたいと思います。できれば、「抽象絵画の見方」までワークショップ形式でやりたいと思っているところです。

お申し込みはiwasarintaro@gmail.comまでどうぞ。

美術評論家/美術ソムリエ 岩佐倫太郎

◆満席が予想されるのでお早めにお申し込み下さい。