2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

【誰も言わない琳派美術史その⑬】■琳派というコンセプトを作ったのは、酒井抱一。世が世なら姫路城のお殿さまだったかも知れない江戸琳派の巨匠■

前回、光琳は日本美術史におけるラファエロだと、大見栄な説を展開しました。その光琳を継承する人は、およそ百年後に登場します。酒井抱一(1761-1829)です。抱一は姫路藩主、酒井忠以(ただざね)の弟として、お江戸の、いまの東京駅の前あたりにあった藩…

誰も言わない琳派美術史その⑫光琳は、日本美術史のラファエロである、と位置付けて我が琳派シリーズを終わろうか

読者の皆さま、暑中お見舞い申し上げます。健やかな夏をお過ごしください。 ■光琳は、日本美術史のラファエロである、と位置付けて我が琳派シリーズを終わろうか■ 何だか最後に唐突な話になって、読者の方は戸惑われたかもしれません。光琳がなぜラファエロ…

誰も言わない琳派美術史その⑪.美術史琳派は花鳥風月の伝統美をデザイン化して、遺伝子のカプセルにした

過密な講演活動に追われて、ニューズレターをお休みさせて頂いていました。今回から配信を受ける方もいらっしゃいますので、始めにこれまでの琳派のシリーズ10回分を簡略にまとめた上で、結論に向かいます。 話は昨秋のモミジの頃、運よく抽選に当たって京都…