2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

【カルメンは如何にしてカルメンになったか 2/2】

【カルメンは如何にしてカルメンになったか 2/2】 元の小説を書いたメリメは、パリの富裕な家庭の出身で官吏としてもナポレオン3世の重臣となり、文化財建築の保全に力を尽くし、考古学者でもあった作家でした。語学にも堪能で、古代ギリシャ語からスペイン…

【カルメンは如何にしてカルメンになったか 1/2】

【カルメンは如何にしてカルメンになったか 1/2】 19世紀のフランスの小説家プロスペル・メリメ(1803-70)が、3度にわたるスペイン旅行を経て、小説「カルメン」を書いたのは1845年の事です。2年後には、ジプシーの考察を第4章として新しく加え、今の体裁に…

【オペラ日記② びわ湖ホール カルメン】2021年8月

【オペラ日記② びわ湖ホール カルメン】 去年のびわ湖ホールは、ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指輪」のシリーズ最終年にあたり、「神々の黄昏」が予定されていた。指揮は同ホールの芸術監督でもある沼尻竜典で、僕もチケットを入手して心待ちに期待して…

【オペラ日記】メリー・ウィドウ 2021年8月@兵庫県立芸文センター

【オペラ日記】 趣味のオペラ鑑賞も、昨年いらいのコロナ禍で機会が限られる。CDなどを聞いて無聊を慰めていたが、ようやくライブに出かけられたのは昨年末、シンフォニーホールで行われたガラ形式の「紅白オペラ合戦」。関西財界が文化振興にと例年力を入れ…

ショパンのピアノ・ソナタ第2番を聞き比べる(2018年2月FBのNOTE投稿分を再録)

ショパンのピアノ・ソナタ第2番を聞き比べる 【ノート◆ショパンにまつわる長文】2019・02 2015年の、つまり最新のショパン・コンクールの優勝者である、韓国人ピアニスト、チョ・ソンジンの今年1月のシンフォニー・ホールでの公演には、僕も忘れがた…

恩田陸 「蜜蜂と遠雷」を読む (2016年FBのNOTEに投稿)

【音楽NOTE】特急を高松で「いしづち」から「うずしお」に乗り換え、徳島に住む母のところに向かう。ローカル線の旅。缶ビール片手に小説を読んでいると、50年も前の学生だった時代の気分がよみがえる。 今回の旅の友にした小説は、「蜜蜂と遠雷」。恩田陸…

(2016年5月FBのNOTEを再録  )シャープの失敗はかつての日本軍の失敗に似ていないか  その2

(2016年5月FBのNOTEを再録 )シャープの失敗はかつての日本軍の失敗に似ていないか その2 2016年5月2日の投稿再録 産業機構の案を見て、実はこれはシャープがやってしまった失敗をまたしても繰り返そうとしていることに気づかざるを得ない。日本のエリート…

(FBのNOTE2016年2月再録)シャープの失敗はかつての日本軍の失敗に似ていないか その1

シャープの失敗はかつての日本軍の失敗に似ていないか その1 FACEBOOKが2010年10月でNOTE機能の一般閲覧サービスを停止しました。これでNOTEに書いた投稿は誰にも見てもらえないことになります。残念なので、このHatena ブログに再録して、検索に対応するア…

Maria Callas マリア・カラス 伝説のオペラ座ライブ  その3(最終)2015年5月FACEBOOKのNOTEの再録

Maria Callas マリア・カラス 伝説のオペラ座ライブ その3(最終) 歌舞伎などでもそうだが、舞台を締めるには悪役が良くなければならない。存在感たっぷりに憎々しいまでに悪の論理を振りかざし、非道な凄みある行動をする役柄が必要だ。そうしないとお姫様…

Maria Callas マリア・カラス 伝説のオペラ座ライブ  その2

Maria Callas マリア・カラス 伝説のオペラ座ライブ その2 彼女との運命的な出会いは、忘れもしない僕が29歳の夏、琵琶湖でのことだ。ヨット仲間と前夜からいつものロッジに泊り込んでいて、朝ラジカセをつけると、高音域の女性の歌声が流れ出てきた。その…

(2015年のFBのNOTEを再録)Maria Callas マリア・カラス 伝説のオペラ座ライブ  その1

Maria Callas マリア・カラス 伝説のオペラ座ライブ その1 家の近くの駅ビルに、5スクリーンの小ぶりなシネコンが入っていて、まあハリウッドの娯楽大作のようなものはやらないが、文芸路線と言うか、渋めのプログラムを組んでくれるので重宝している。先日…

(FBの2015年2月の記事を再録)Note; 生牡蠣を食らう(ちょっと長いです)

Note; 生牡蠣を食らう(ちょっと長いです) この前の土曜の朝、いつもより遅めに起きてお茶を飲みながらTVを見るとも無く見ていると、おなじみの旅番組をやっている。松田聖子のもと旦那が司会して、食べタレだか旅タレだかがレポーターをしているヤツ。今回…

(FBのNOTEから再録 2014年の記事)■庭園NOTE■ 徳島城の池に、幻の巨大魚を見た

■庭園NOTE■ 徳島城の池に、幻の巨大魚を見た。 90歳になる僕の母親が故郷・徳島のケアハウスにいて、月に1,2度は訪ねることにしています。 先日、たまたま帰りに少し時間があったので、かねて気になっていた徳島城へ立寄ってみました。 蜂須賀藩の城で…

(2014のFBのNOTEを再録)利休賜死事件の真相その③

利休賜死事件の真相その③ 利休は秀吉を挑発し、ついに思枠通り死罪を勝ち取ったという推理は、突飛に過ぎるか? 【映画、<利休にたずねよ)>と 利休賜死事件の真相 その③】 本論に入る前に、少しばかりキリストの磔刑について。ご存知のように、キリストは…

(2014年のFBのNOTEを再録)【映画、<利休にたずねよ)>と 利休賜死事件の真相 その②】

【映画、<利休にたずねよ)>と 利休賜死事件の真相 その②】 秀吉はひどい奴だ、とか利休が気の毒、と思うなら戦後の民主主義教育に毒 されてます(笑)。 井上靖のやはり利休賜死事件を扱った「本覚坊遺文」を読んでいた時のこと。秀吉が九州、小田原などを…

(2014 FBのNOTEを再録)利休が秀吉から死を「賜った」事件の真相を推理する。 その①

【映画、<利休にたずねよ)>と 利休賜死事件の真相 その①】 (過去のFBのNOTEを保存のため再録しました) 利休の賜死事件は前にも映画化されたなあと、昔の記憶を呼び起こしながら映画館へ向かい ました。あの時は、利休が今は亡き三国連太郎、秀吉は確か山…

(2013年のFBのNOTEへの投稿を再録)歌仙ファン限定 ネット歌仙、両吟「西洋凧の巻」

■歌仙ファン限定 ネット歌仙、両吟「西洋凧の巻」 俳句ファンは多いが、歌仙(連句)となるとたちまち嗜む人は少なくなってしまう。 五七五の長句に七七の短句をつけて、これを繰り返しながら複数人で36句を詠む。 マイナーな趣味に見えるかもしれないが、芭…

(2013年6月のNOTEへの記事を再録)【岡山県・高梁市の頼久寺(らいきゅうじ)】に小堀遠州の庭を見る    

【岡山県・高梁市の頼久寺(らいきゅうじ)】に小堀遠州の庭を見る 小堀遠州は江戸初期の人(1579~1647)。作庭家にして茶人。遠州流の開祖であり、書も和歌もよくした芸術家であることは知られていますが、身分を言うと、江戸幕府、特に3代将軍家光に寵愛さ…

(2013年5月FBのNOTEへの投稿を再録) ヴェルディ「椿姫」を聞く

ヴェルディ「椿姫」を聞く ■音楽NOTE CDプレーヤーが壊れて、新しいのを購入するまで、引っ越しの前後1か月ばかり音楽なしで過ごした。それだけに音楽に渇望していて、YAMAHAのプレーヤーが届いた時はうれしかったですねえ。音源はCDだけでなく、USBやサーバ…

2013のNOTEの記事を再録     【飛騨の円空 千光寺とその周辺の足跡】(東京国立博物館)を見る

FBのNOTEがサービスを停止して外部から閲覧できなくなりました。止む無く「はてなブログ」に移行しました。 【飛騨の円空 千光寺とその周辺の足跡】(東京国立博物館)を見る130301 円空は江戸前期の遊行僧。生きた時代は芭蕉とほぼ同じ。生涯に12万体もの仏…

(11年9月FBのNOTEへの投稿の再録)美術館の散歩者【 空海と密教美術展 】 東京国立博物館    

FACEBOOKが2020年秋より、NOTEの閲覧機能を停止して、本人以外は外から見れません。残念なので、いくつかをHATENAブログに移行させました。 (2011年9月にFACEBOOKのNOTE用に作成・投稿) 去年のことです。フランス人の親子が京都に1泊して仏像を見たいがど…

(古いFACEBOOKのNOTEを再録)美術館の散歩者【世田谷美術館】白洲正子 神と仏、自然への祈り 東京展2/2

facebookのNOTEが2020年秋からサービスを停止して、外部閲覧ができなくなりました。残念なのでHATENAブログに移行させました。 (2011・5・7作成分) 日本人は仏教という舶来文化を受容して、ソフィストケートされ過ぎたきらいがありますが、仏教以前…

(古いFACEBOOKのNOTEを再録)美術館の散歩者  【世田谷美術館】白洲正子 神と仏、自然への祈り 東京展1/2  

(2011・5・6作成) FACEBOOKのNOTEが2020年秋でサービスを中止し、本人以外は書き込みを閲覧できなくなりました。残念なので、HATENAブログに移動させて再公開します。 やはり桜が満開のこの季節、3、4年前のこと、同じ世田谷美術館で「青山二郎の眼…