2023-01-01から1年間の記事一覧

辻井伸行 ショパン 別れの曲 (12のエチュード作品10 第3番)を聴く

辻井伸行 ショパン 別れの曲 (12のエチュード作品10 第3番)を聴く (2023年の)11月25日のこと、サッカーのヴィッセル神戸の初優勝を見届けて、体の興奮が冷めやらないままTVを見ていたら、BSフジで僕の好きなピアニストの辻井伸行の海外音楽紀行をやって…

ボローニャ歌劇場日本公演、プッチーニの「トスカ」にブラーヴォ!

ボローニャ歌劇場日本公演、プッチーニの「トスカ」にブラーヴォ! はじめて「トスカ」を見たのはもう何十年も昔。そのころ僕はマリア・カラスにハマっていて、ベッリーニやヴェルディ、プッチーニらのイタリア・オペラのLP(!)を熱病のように聞きまくって…

カラヴァッジオ 《聖マタイの召命》 この名画はなぜ名画なのか⑤

「この名画はなぜ名画なのか」シリーズ 第⑤回 カラヴァッジオ 《聖マタイの召命》 1600 縦322×横340 サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会(ローマ) ルネサンスの3大巨匠のひとり、ダ・ヴィンチがミラノの教会の食堂に《最後の晩餐》を描いておよ…

タイガース・ファン必見!《虎図襖》重要文化財 大阪中之島美術館 長澤芦雪展

【タイガース・ファン必見!《虎図襖》重要文化財 大阪中之島美術館 長澤芦雪展】 長澤芦雪筆 重要文化財《虎図襖》和歌山 無量寺・串本応挙芦雪館 画像は重要文化財の《虎図襖》(とらず ふすま)。題名通り虎の絵を、墨で襖に描いた大作ですが、作者は長澤…

「この名画はなぜ名画なのか」■ダ・ヴィンチ《最後の晩餐》シリーズ第④回

「この名画はなぜ名画なのか」シリーズ 第④回 ■ダ・ヴィンチ《最後の晩餐》 縦4.6×横8.8m サンタ・マリア・デッレ・グラッツィエ教会(ミラノ) 1495‐98年 《最後の晩餐》は、ダ・ヴィンチがミラノの寺院の食堂の壁に直接描いた横幅9メートル…

開催中【走泥社再考――京都国立近代美術館】

【走泥社再考――京都国立近代美術館】 八木一夫《ザムザ氏の散歩》1952 写真のような焼き物を眼にした時に、陶芸ファンはいったいどのようにこれを鑑賞すればいいのか。何かツノの出たタンバリンか、転がる王冠なのか。あるいは海の腔腸動物のような生命…

残暑お見舞い申し上げます。

(下の絵は数年前、宝塚のコミュニティ誌に頼まれて描いた表紙の絵です) 夏休み日記――。暑さをしのぐには音楽ホールか芝居小屋で過ごすに限ると、今夏もオペラと文楽に通いました。なにしろ空気のボリュームが大きいので、ジャケットを着ていてもまだ寒いこ…

「この名画はなぜ名画なのか」③ ボッティチェルリ《ヴィーナスの誕生》

「この名画はなぜ名画なのか」シリーズ 第③回 ■サンドロ・ボッティチェルリ 《ヴィーナスの誕生》 縦172.5×横360cm ウフィッツイ美術館(フィレンツェ) ルネサンスとは何であったか?その本質をたった1枚の絵で語るなら、ダ・ヴィンチでもなくミケ…

暑中お見舞い申し上げます。      2023年 盛夏

暑中お見舞い申し上げます。 2023年 盛夏 滝の水しぶきとイリュージョンで、しばし涼感をお楽しみください。 歌川国芳 《坂田怪童丸》江戸末期 巨鯉(きょり)と取っ組み合いの相撲を取っているのは、ご存じ(坂田の)金太郎です。歌川国芳《坂田怪童丸》。…

モーツアルトのオペラ、「ドン・ジョヴァンニ」はどんな物語か

【モーツアルトのオペラ、「ドン・ジョヴァンニ」はどんな物語か】 今年の夏も期待通りの大盛り上がりだった佐渡オペラ。いよいよ明日(2023/7/23)で千秋楽と聞くと、一抹の寂しさを感じます。天才モーツァルトの妙なるメロディの楽園に遊び、歌手たちの美声…

モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」に2日連続で出かけました。

【モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」に2日連続で出かけました】佐渡裕芸術監督がプロデュースするオペラ・シリーズは、関西のオペラ・ファンが毎夏、心待ちにするもので今年(2023)でもう18回目。去年はプッチーニの「ラ・ボエーム」、その前年…

【巫女は舞う、神楽の囃子に乗って】

【巫女は舞う、神楽の囃子に乗って】 古事記や日本書紀に記された「国産み神話」の始まりの舞台、淡路島。先に書いたように、伊弉諾尊(いざなきのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)が天界から地上のオノゴロ島に降り立ち、石柱の廻りを回ったあと夫婦…

【神話と歴史の島に、巨大な海獣が吠えるのを見た】

【神話と歴史の島に、巨大な海獣が吠えるのを見た】 京都の古代史の仲間と3年ぶりに歴史探訪の旅に出かけた。会の代表は芥川賞作家の高城修三さん。マイクロバスで淡路島に向かい、南端からさらに船に乗り継ぐと、紀伊水道に浮かぶ「沼島」(ぬしま)に着く…

【大阪中之島美術館 「佐伯祐三-風景としての自画像」】  ③ 《黄色いレストラン》

【大阪中之島美術館 「佐伯祐三-風景としての自画像」】 ③ 《黄色いレストラン》 この《黄色いレストラン》は佐伯の絶筆で、遺言になるのかもしれません。1927年に家族と再度の渡仏を果たした佐伯は、翌春、パリ近郊へスケッチ旅行に出かけ、寒雨の中で…

大阪中之島美術館 「佐伯祐三-自画像としての風景」 ②《ガス灯と広告》

1回目の渡仏で、《壁》を描き、自らのテーマとフラットな画法に自信を持った佐伯祐三。病身を周囲が心配していったん帰国したものの、自分の発見したスタイルへの自負を押さえきれず、逸る心で家族とともに、今度はシベリア鉄道経由で2度目のパリに着きます…

「佐伯祐三-風景としての自画像」展(6月25日まで)大阪中之島美術館

大阪中之島美術館では、昨年2月の待望の開館いらい1周年を迎え、「佐伯祐三-風景としての自画像」展を4月15日より開催しています。佐伯祐三は、1898年、大阪・中津のお寺の次男坊として生まれ、府立北野中学(現北野高校)から東京美術学校に進み…

【牡丹と孔雀~ルネサンスはいかにして日本に伝わったか】

関西ではちょうど牡丹の見ごろなので、牡丹の絵を取り上げてみました。この絵は、《孔雀開屏図》。1758年の作。牡丹やハクモクレンを背景に、孔雀が羽を全開するというおめでたい絵柄です。中華民国の台北にある国立故宮博物院が所蔵しています。 《孔雀…

「この名画はなぜ名画なのか」シリーズ 第②回 ■ミレー《春》

「この名画はなぜ名画なのか」シリーズ 第②回 ■ジャン=フランソワ・ミレー(1814-1875)《春》 「この名画はなぜ名画なのか」シリーズの第2回も、前回の《落穂ひろい》に続いてミレーの、《春》を取り上げてみました。ミレー晩年の最高傑作と言わ…

2023長浜の盆梅展に遊ぶ

どうしてこのように枯れたも同然に見える古木から、みずみずしい梅の花は生まれてくるのか。老いと若やぐ生命の対比。生と死の輪廻――梅の盆栽の古木を見ての感想ですが、何か謡曲の演目を見ているような幻想性も感じます。例えば、ある日、翁が海岸で大きな…

この名画はなぜ名画なのか① ミレー

これまで小生の記事は、その都度の美術展をとりあげ、絵の見方を提供してきました。今年はそれに加えて、「テーマをもった美術シリーズ」を配信します。最初のテーマは、「この名画はなぜ名画なのか」。例えばダ・ヴィンチの有名作品でも、「教科書に載るく…

新年おめでとうございます。

皆さまの健やかな一年をお祈りします。 おなじみの鳥獣人物戯画ですが、見ているうちに、これって絵馬にならないかと思い始めました。願いは平和。動物たちが笑い転げて心行くまで遊ぶ姿は、実は人間にとっても理想郷でしょう。生物多様性(=ダイバーシティ…